大家さんからの実例Q&A

借主の同棲者に延滞金を請求できますか?

ご質問

 契約上の借主は30歳台の女性Aさんですが、最近同年代の男性が一緒に住んでいます。2人の様子からは、夫婦か内縁の夫婦のように見えますが、はっきりとしません。

 この女性は、最近家賃を6ヶ月分ほど滞納し、貸している部屋から出て行くことになりましたが、生活費に余裕はなく滞納分は払えないとのことです。一緒に住んでいた男性は、毎朝背広を着て出て行っているので仕事はしているようです。この場合、男性に滞納分の支払いを請求できるでしょうか。

ご回答

 夫婦は、夫婦生活で日常的に必要となる費用(これを「日常家事債務」といいます。)については、連帯して支払義務を負います。従って、Aさんと一緒に住んでいた男性がAさんの夫であれば、家賃はAさん夫婦の日常家事債務といえますので、大家さんは滞納分について、Aさんと一緒に住んでいた男性に支払いを請求することができます。内縁の夫婦(結婚する意思はあるが、婚姻届を出していない場合)である場合も同様です。

 これに対して、Aさんと一緒に住んでいた男性が、単に交際している男性の場合は、残念ながらこの男性に請求するのは難しいでしょう。

 このケースのように、貸している部屋に、借主本人以外の人が一緒に住んでいることを発見した場合は、大家さんは、まず、その人の素性や勤務先、借主との関係を確認するべきです。
 そして、大家さんとして、その人が住み続けることを認めないというのであれば、原則として退去を求めることができ、これを拒否した場合は、契約を解除することも可能です(なお、もし、借主1人の居住しか認めないのであれば、その旨を契約書に明記しておくべきです)。

 また、大家さんとして、その人がそのまま住み続けることを認めるのであれば、従来の借主とともに新たに借主に加わってもらうか、少なくとも借主の連帯保証人になってもらうべきです